「高橋的、起業アイディアの考え方」になります。前半が心構え的なところで、後半が少しテクニカルな部分です。これが完璧だとは思わないし、まだまだこれから変わっていくものである、というのは前提ですが、そのうえで「日々こんな視点で事業を見ています」というのが少しでも伝われば良いなと思います。
0. ”誰のために”が全て
1. 事業立ち上げの基本原則
2. “ゼロから起業”の社会的な存在意義は「課題の発見」
3. “ゼロから起業”は”極小”から始まる
4. 事業化は不確かかつ重要なことから
「0」ってなんやねん、という感じですが、この考えが何よりダントツで重要である、また、事業作りの前提である、と考えているため、あえて0としてみました。
コレができていれば、とりあえず何かしらの事業はできる気がするし、何をやるべきか迷ったときに一度立ち返るべきポイントもここだと思っています。
この話は、「3.ゼロから起業は”極小”から始まる」にもつながるところがあるのですが、ここで言いたいことは、スタートアップに限った話ではありません。
また、スタートアップでよく語られる「ユーザーの声を聞こう」という話にもつながるところはありますが、ただ単に「ペルソナを設定して、しっかりターゲティングしよう」という話だけでもありません。
これは、もっともっと広く、社会の構成要素たりえる事業を行うために、非常に重要なことであると考えています。何も難しい話ではないのですが、それを今まで当たり前に考えてこなかった人にとっては、まずこの点が最初の壁となると思います。これが理解できるまでは、自分で事業を興すにしろ、組織に所属して事業を行うにしろ、それが上手くいくことは殆どないと言い切れます。
事業とは、自分のやりたいことをやったり、自己実現のためにあるものではありません。そうではなく、自分以外の他の誰かの自己実現、やりたいことをサポートするから、その人から必要とされて、時間やお金を使ってくれて、結果としてそれが事業たりえるものになるのです。
そしてその過程では、どうしても、自分が大事にしているものより、その相手が大事にしているものを優先する必要がでてきます。本当は昼寝をしたい平日の日中に電話で相談に乗らなければならないかもしれないし、本当は社会問題に関するニュースを見てほしいけど、相手のためにアイドル情報を配信する必要があるかもしれません。
いずれにせよ、自分がこうであるべき、こうしたい、と思うこと以上に、相手の大事にしていること、やりたいことを尊重し、それを形にすることで、初めてそれは事業、仕事として成り立つし、それを実現して初めてその起業家は必要とされるようになります。
事業検討中の若手起業家の話を聞くと、よく、以下のような点で悩んでいる人を見かけます。