この10年間で様々なことを考え、トライし続けた結果、自然と自分の中での価値観や世界観の基礎のようなものができあがってきたように感じています。

勿論それはこれからも変化し続けていることではありますが、価値観や世界観のようなものはこれから僕の意思決定にも強く影響していたりするので、この機会に3つほど詳し目に紹介させてください。

先に言っておくとロジックは殆どないです。また、長くなってしまうので「なんでこう考えるようになったの?」ということもあまり書いてません。ただ、この考えを信じて日々の行動を実践しているのは確かだし、あながち世の中の実態と大きくは乖離していないんじゃないかなーと思っています。

“全員win”を追求する

ビジネス上の関係はwin-winでなければいけない、ということは多くの人が既にわかっていることだとは思いますが、それでも「自分のwinだけを追求して他人のwinをおろそかにすることで結局自分のwinすらも失ってしまう」ということは良くあるのではないかと思います。僕も5年前はその負の渦の中に身を置いていました。

また、多くの人がwin-winという言葉を使いますが、実際のところは win-win-win-win-win-win-win-win- …. -win くらい物事はつながっていて、そして「1人でもloseがいると全員loseになってしまう」なんじゃないかと強く思っています。

「利他的である」ということがどれだけ自分に利益をもたらすか、ということは客観的には示し難いですが、「結局自分に帰ってくる」という実感は様々な経験を通して得ています。

勿論"全員win"の実現はものすごくものすごく難しいことで、僕もそんなことを言いながらいままで何度もloseな人を自ら生み出してきてしまいました。

ただやっぱりそれでも、仮に短期的にはなかなか難しくても、少なくとも長期的には”全員win”を目指す、以外、そもそも自分がハッピーに生きれる道はない、と強く信じるようになりました。その姿勢は今の弊社の事業にも強く現れているのではないかと思います。

テクノロジーを信じる

“全員win” を追求していこう、と考えたときに、その鍵となるのは「テクノロジー」だと強く信じています。そもそも win-lose な状態は、対人関係において限定された希少資源が絡むときに発生するのではないかと考えているからです。

わかりやすいのが商取引で、お金という希少資源が限られているからこそ、少しでも相手の取り分を減らして自分の取り分を増やそう、という力学が働いてしまう傾向があります。

そんな環境で全員winにするためには希少資源による制約を少しでも小さくしていく(上記の例であればお金の総量を増やす)必要があり、それが実現できるのが「テクノロジー」なのではないかと考えてる、という感じです。

わかりやすく例えるなら、「石油不足」という問題があったときに、その石油をどう分けるか、というのを世界中の政治家が話し合ってたまに戦争とかしているけど、新たな石油の発掘によってその総量自体を大きくしているのがテクノロジーで、そのテクノロジーのほうが”全員win”な状態の実現に遥かに強く貢献しているのではないか、みたいなイメージに近いです。※石油の専門家ではないので上記の話が本当なのかはよく知りません

そして、世の中に様々に存在するテクノロジーの中でも、より少ない資源で多くのことを成し遂げる「ソフトウェアとインターネット」は”全員win”に向けて大きな役割を果たすものであると考えています。

“優劣”ではなくすべては個性

"全員win"をソフトウェアとインターネットで実現していく中で、すごく大事な要素だなと考えているのが「全員の個性を活かしきる」ということです

「人と言う字は人と人が支え合って〜〜」なんて名セリフがありますが、それは割と真理をついてるなと考えています。人と人とが支え合うには人の違いを最大限に活かして、それぞれの強みがそれぞれの弱みを補い合う関係を全員で作れるようになったら「全員win」なのではないのかなと。

よく、自分と他人を比較して「自分は劣ってるなー」とか、「優劣」で比較してしまうことはありますが、本質的にはそのすべてを「個性」として捉えるべきだと考えています。※と、理屈ではわかっていてもどうしても僕もまた"あの人は優秀"みたいな会話をよくしてしまいます。。実際に大事なのはその個性が”適している”かどうかで、例えば会社組織における”優秀”というのは、その人の個性がその会社に”適している”ということにほかならないのだと思います。